AWS MGNによる移行準備が快適になるLaunch configuration templateの紹介 #reinvent

大家好，AWS事業本部の西野です。

re:Invent 2022でAWS MGNに多くのアップデートがありました。
[アップデート] AWS MGNがより便利になる機能が複数追加されました

本稿ではその中から、ターゲットインスタンスのデフォルト設定を定義するLaunch configuration templateについて紹介します。
What's newに記載されている以下の部分です。

You can also now configure a launch template to define the default launch settings Application Migration Service applies to your source servers. This allows you to use a single template to define how migrated instances are launched in your AWS account, and helps reduce error-prone manual steps. You can continue to modify settings for specific source servers as needed.

何が変わったのか

いままで

AWS Replication Agentがインストールされたサーバーは、AWS MGNから「ソースサーバー」として認識されます。 Launch configurationはこのソースサーバーと一対一で作成されるMGN上のリソースであり、AWS上にどのような形でEC2を作成するべきかここに定義していきます。

上図のようにA〜C計3台のソースサーバーがある場合、Launch configurationはソースサーバーごとに合計3つ存在します。

こちらがマネジメントコンソールからみたLaunch configurationです。
たとえば、設定項目のうち Instance type right sizing をすべてのサーバーにおいてOFFにしたい要望があったとします。 この場合、移行対象サーバーにAWS Replication Agentをインストールした後、各サーバーのLaunch configurationにおいて個別に設定変更をする必要がありました。

移行対象サーバーが増えれば増えるほど手間やオペレーションミスの可能性が増していきます。

これから

上記を改善するために生まれたのが Launch configuration templateです。¹

移行対象サーバーにAWS Replication Agentをインストールする前に、このLaunch configuration templateをあらかじめ設定しておきます。 こうすると、各サーバーのLaunch configurationは当該templateで設定された内容を引き継いだ状態で作成されます。

移行対象サーバーが複数あり、かつ、共通するパラメーターがある場合、ぜひこのLaunch configuration templateを利用すると良いでしょう。

Launch configuration template の設定

Application Migration Service > Settings > Launch template > Edit からLaunch configuration templateを編集できます。

Launch configuration template では以下の項目を設定可能です。
各項目の詳細については以下のドキュメントをご参照ください。
Launch settings

• Activate instance type right-sizing
  • MGNによるインスタンスタイプの選択を許可するか
• Start instance upon launch
  • ターゲットサーバーのLaunch時に自動的に起動させるか
• Copy private IP
  • 移行元サーバーのプライベートIPをコピーするか
• Transfer server tags
  • 移行元サーバーのタグをコピーするか
• Operating system licensing
  • AWSが提供するライセンスを用いるか、あるいはBYOLするか
• EC2 launch template
  • ターゲットサーバーのサブネット、セキュリティグループ、インスタンスタイプ、EBSボリュームタイプ、IOPSなどを指定可能
• MAP 2.0 auto-tagging
  • MAP 2.0のためのタグを自動付与するか

終わりに

本機能の追加によって複数ソースサーバーをグルーピングし一括した操作が可能になったので、AWS MGNで沢山のサーバーを移行する際になかなか捗りそうです。

このブログがほんの少しでも世界を良くできれば嬉しいです。
AWS事業本部の西野 (@xiyegen) がお送りしました。